税金の種類
前回は税金の大原則について書きました。
租税公平主義と租税法律主義です。
こんどは租税公平主義について詳しく見ていきたいと思います。
租税公平主義を堅苦しい言葉で説明すると、
「担税力に即した租税負担の公平を原則とする」
主義です。
はい、聞きなれない言葉がでてきましたね。
「担税力」
”たんぜいりょく”と読みます。
税を担(にな)う力ですね。つまり、税金を払う能力です。
担税力を図る一つの基準として「儲け」に対する税金、つまり「所得税」があります。
そして、税金にはたくさんの種類があるのです。その数、50種以上!
たくさん種類があるので、分類の仕方も様々ですが、課税公平主義の担税力の観点から税金を分けてみましょう。
担税力の観点で分けた税金
1所得税
2消費税
3資産税
の3種類です。
1はもう説明した所得税ですね。担税力は所得=儲け。
2は、みんな知っていますよね。買い物をした時に、買った額の何%かを取られる税金です。でも、「なんで買い物すると税金がかかるの?」って考えたことはありますか?
考えてみると不思議じゃないですか?
消費税も租税公平主義で説明ができます。
つまり、たくさんお金を持っている人は、たくさん買い物(消費)をすることができる人。
だから、たくさん買い物(消費)をする人は、税を払う能力=担税力がある人。
じゃあ、買った時に、買った額に応じて税金を払ってもらおう!という考え方です。
3 は、自分の持ち家や土地をもっている人は払ったことがあるはずです。
よく聞くのは固定資産税(こていしさんぜい)ですね。
資産(しさん)とは、簡単に言うと、「自分の物、財産」ということです。
固定(動かない)した物、つまり建物や土地に、かかる税金です。
資産税も租税公平主義で説明ができます。
自分の土地や建物を持っていれば、持っていない人に比べて、家賃がかからないですよね。だから、自分の物(資産)を持っている人は持っていない人に比べて、税を払う能力=担税力がある。
じゃあ、持っている資産とその資産を持っている期間に応じて、税金を払ってもらおう!という考え方です。
この他にも、印紙税や入湯税などもありますし、分類の仕方も直接税と間接税、国税と地方税なんて分け方もあります。
のちのち説明していきますので、とりあえず今回は、
租税公平主義→担税力→所得税・消費税・資産税
ということを押さえておきましょう。